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定年したら自由になると思っていた。でも、何をしたらいいかわからない

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自己肯定感・生き方の迷い

定年したら自由になると思っていた。でも、何をしたらいいかわからない

定年したら、やっと自由になれる。

 

ずっとそう思っていた。

 

 

朝早く起きなくてもいい。

 

満員電車に乗らなくてもいい。

 

仕事の予定に追われることもない。

 

好きな時間に起きて、好きなことをして過ごせる。

 

そんな生活を楽しみにしていたはずなのに。

 

いざ仕事を離れてみると、朝から考えてしまう。

 

今日は、何をしよう。

 

明日は、何をしよう。

 

そして、ふと不安になる。

 

このまま毎日が過ぎていくのだろうか。

 

自由になったのに、楽しくない。

 

何かしなければと思うのに、やりたいことが見つからない。

 

そんな自分を見て、情けないと思ってしまう人もいます。

 

でも、長いあいだ仕事を中心に生活してきた人にとって、仕事を離れることは大きな変化です。

 

今まで頑張ってきたからこそ、次の生き方がすぐに見つからないこともあります。

 

65歳で、本当に会社へ行かなくなったBさん

Bさんは65歳。

 

長年、会社員として働いてきました。

 

60歳で一度定年を迎えましたが、その後も再雇用で同じ会社に勤めていました。

 

立場や仕事内容は変わりました。

 

以前のように責任のある仕事を任されることも少なくなりました。

 

それでも朝になれば会社へ行きます。

 

同僚と顔を合わせます。

 

自分がやる仕事もあります。

 

そのためBさんは、60歳で定年を迎えたときには、それほど大きな生活の変化を感じなかったそうです。

 

そして65歳。

 

再雇用期間が終わり、会社を離れる日がやってきました。

 

長いあいだお疲れさまでした。

 

これからは、ゆっくりしてください。

 

周囲からそんな言葉をかけてもらいました。

 

Bさん自身も、これからは自由だと思っていました。

 

最初のうちは、ゆっくりできることがうれしかったそうです。

 

朝、目覚まし時計を気にしなくてもいい。

 

平日の昼間に出かけてもいい。

 

今日は何もしないと決めてもいい。

 

ところが、しばらくすると気持ちが変わってきました。

 

朝起きても、行く場所がありません。

 

新聞を読む。

 

テレビを見る。

 

買い物に行く。

 

少し散歩をする。

 

それでも一日は長く感じます。

 

妻には妻の生活があります。

 

毎日ずっと一緒にいるわけにもいきません。

 

会社にいたころは、早く仕事から解放されたいと思ったこともありました。

 

それなのに今は、会社で働いていたころを思い出します。

 

あのころは、明日やることがあった。

 

自分の仕事があった。

 

話す相手がいた。

 

そんなことを考えるようになりました。

 

自由になったのに、なぜか焦る

Bさんをさらに焦らせたのは、周りからかけられる言葉でした。

 

これから好きなことができていいですね。

 

悠々自適ですね。

 

第二の人生を楽しんでください。

 

悪気がないことはわかっています。

 

でも、その言葉を聞くたびに焦りました。

 

せっかく自由になったのだから、楽しまなければ。

 

何か趣味を見つけなければ。

 

第二の人生の目標を決めなければ。

 

そう思えば思うほど、何をしたいのかわからなくなりました。

 

そのうちBさんは、自分を責めるようになりました。

 

65歳にもなって、自分が何をしたいのかもわからない。

 

自由な時間があるのに楽しめない。

 

自分はおかしいのではないか。

 

そんな思いまで出てきました。

 

なくなったのは仕事だけではありません

定年や再雇用の終了で変わるのは、仕事だけではありません。

 

毎朝起きる時間。

 

行く場所。

 

人とのつながり。

 

会社での立場。

 

頼られる機会。

 

今日やるべきこと。

 

そして、自分には役割があるという感覚。

 

こうしたものも、一緒に大きく変わります。

 

人は、誰かとつながっている、自分には役割があると感じることで、安心感を得ることがあります。

 

だから仕事を離れたあとに寂しさや戸惑いを感じることは、不思議なことではありません。

 

自由になったのだから楽しいはずだと、自分の気持ちを無理に変える必要もありません。

 

今まで自分を支えていた生活の形が変わり、心が新しい生活に慣れようとしている途中なのかもしれません。

 

脳も大きな変化には戸惑います

私たちの脳には、考えたり、計画を立てたり、判断したりすることに関わる前頭前野があります。

 

また、扁桃体は不安や危険を感じることに深く関係しています。

 

海馬は、これまでの経験や記憶を整理することに関わっています。

 

何十年も会社へ行く生活を続けていると、それは脳にとって慣れた毎日になります。

 

朝起きる。

 

会社へ行く。

 

仕事をする。

 

帰宅する。

 

翌日、また会社へ行く。

 

ところが完全に退職すると、この生活が大きく変わります。

 

今日は何をするのか。

 

明日は何をするのか。

 

誰と会うのか。

 

これから何を楽しみにするのか。

 

自分で決めることが増えていきます。

 

自由はうれしいものですが、選択肢が増えることで戸惑う場合もあります。

 

そのため、早く新しい人生を決めなければと自分を急かす必要はありません。

 

心も脳も、新しい生活に少しずつ慣れていく時間が必要なのです。

 

定年後の心の疲れセルフチェック

次のような状態が続いていないでしょうか。

  • 朝起きても、今日することが思いつかない。

  • 以前より人と話す機会が減った。

  • 会社員だったころをよく思い出す。

  • 自分は必要とされていないと感じることがある。

  • 好きだったことにも興味がわきにくい。

  • 家族と一緒にいても寂しさを感じることがある。

  • 何か始めなければと焦っている。

  • 周りの人と自分を比べてしまう。

  • これから何を楽しみにすればいいのかわからない。

  • このままでいいのかと考えることが増えた。

当てはまるものがあるからといって、すぐに問題があるという意味ではありません。

今の自分の状態に気づくための目安として使ってみてください。

 

今日からできる3つのセルフケア

1.U-LaLa 小さな成功メモ

やり方

寝る前に、今日できたことや、少しよかったことを3つ書きます。

散歩に行けた。

妻とお茶を飲んだ。

部屋を片づけた。

昔の友人に連絡した。

そんな小さなことで大丈夫です。

そして、できればその理由も一言書きます。

 

効果

何もしていないと思っていた一日の中にも、自分が行動していたことや、心地よかった時間があったことに気づきやすくなります。

できなかったことばかりを見る習慣から、できたことを見る練習にもなります。

 

備考(エビデンス)

日々のよかったことを書き出す方法は、ポジティブ心理学で研究されている方法の一つです。

幸福感や前向きな感情との関係が研究されています。

 

2.U-LaLa サンウォーク

やり方

朝から午前中に20〜30分ほど外を歩きます。

できれば、公園や緑のある道を選びます。

速く歩く必要はありません。

空や木々を見ながら、自分が心地よいと感じる速さで歩きます。

 

効果

朝に外へ出る予定を作ることで、一日の生活リズムを作りやすくなります。

体を動かすことは、心身の健康を保つためにも大切です。

朝の光を浴びることは、睡眠と覚醒のリズムを整えることにもつながります。

 

備考(エビデンス)

厚生労働省の健康づくりに関する情報でも、適度な身体活動や運動は、健康を保つために大切だとされています。

 

3.価値バリュー1行メモ

やり方

朝、今日一日で自分が大切にしたいことを一つだけ書きます。

健康。

家族。

人とのつながり。

楽しむ。

学ぶ。

穏やかに過ごす。

何でも構いません。

そして、そのために今日できそうな小さなことを一つ考えます。

人とのつながりなら、友人に一通メッセージを送る。

健康なら、10分歩いてみる。

楽しむなら、昔好きだった音楽を一曲聴いてみる。

それくらいから始めます。

 

効果

何をしなければならないかではなく、自分は何を大切にしたいのかに目を向けるきっかけになります。

人生全体の目標は決められなくても、今日一日をどう過ごしたいかなら考えやすくなります。

 

備考(エビデンス)

アクセプタンス&コミットメント・セラピーでは、自分が大切にしたい価値を明らかにし、それに沿った行動を考えていく方法があります。

 

クライエントさんの声

65歳で再雇用が終わるまでは、仕事を辞めたら好きなことをして暮らせると思っていました。

 

60歳で定年したときも、そのまま再雇用で会社に残ったので、生活はそれほど変わらなかったんです。

 

でも65歳になって、本当に会社へ行かなくなったら違いました。

 

朝起きても行く場所がないんです。

 

最初はゆっくりできていいと思っていました。

 

でも、だんだん今日も何もないのかと思うようになりました。

 

妻には妻の生活がありますし、子どもたちにもそれぞれの生活があります。

 

会社では小さくても自分の役割がありました。

 

それがなくなったことで、自分だけ社会から離れてしまったような感じがしていました。

 

それでも周りからは、これから自由でいいですねと言われます。

 

だから、楽しめない自分がおかしいんじゃないかと思っていました。

 

相談することにも最初は抵抗がありました。

 

こんなことで相談するなんて大げさじゃないかと思ったからです。

 

でも、一人で考えていても同じことばかり頭の中を回るので、一度話してみようと思いました。

 

話していくうちに、自分が困っていたのは暇になったことだけではないと気づきました。

 

自分は仕事を通して、人とつながっていることや、誰かの役に立っていることを大切にしていたんです。

 

それがわかったとき、少し気持ちが整理できました。

 

カウンセラーからも、今すぐ第二の人生の答えを出さなくてもいいと言われました。

 

それを聞いて、ずいぶん気持ちが楽になりました。

 

教えてもらった小さな成功メモも始めました。

 

最初は、書くことなんてないと思いました。

 

でも、散歩したとか、妻とコーヒーを飲んだとか、それでいいと言われて続けました。

 

そうすると、何もないと思っていた一日の中にも、自分が心地いいと感じる時間があることに気づきました。

 

まだ、これから何をするのかは決まっていません。

 

でも以前のように、早く何かを見つけなければとは思わなくなりました。

 

これからは、会社から与えられた役割ではなく、自分が大切にしたいものを少しずつ見つけていきたいと思っています。

 

相談して一番よかったのは、答えを教えてもらったことではありません。

 

自分が何に困っていたのか、自分自身でわかったことでした。

 

カウンセラーとして感じること

定年後のご相談で、何をしたらいいかわからないと話される方がいます。

 

でも、ゆっくり話を聞いていくと、その言葉の奥に別の思いが見えてくることがあります。

 

自分の役割がなくなったようで寂しい。

 

人から必要とされたい。

 

社会とのつながりがなくなるのが怖い。

 

これから年齢を重ねていくことが不安。

 

家族には弱音を言いにくい。

 

こうした気持ちは、一人で考えていると整理することが難しいものです。

 

特に長年、仕事の問題は自分で解決してきた方ほど、自分の気持ちについても自分で何とかしなければと思うことがあります。

 

でも、誰かに話すことは、答えを人に任せることではありません。

 

自分が話した言葉を自分の耳で聞くことで、初めて気づく気持ちがあります。

 

カウンセリングは、人生の答えを教えてもらう場所ではありません。

 

自分が本当は何を大切にしているのか。

 

これから、どんな毎日なら心地よいのか。

 

それを一緒に整理していく場所でもあります。

 

何を相談したらいいかわからないから、相談していい

相談するほどではない。

 

もっとつらい人が相談するものだ。

 

もう少し自分で考えてみよう。

 

そう思う方もいるでしょう。

 

でも、悩みが深刻になるまで待つ必要はありません。

 

何をしたらいいかわからない。

 

毎日に張り合いがない。

 

会社を離れてから寂しい。

 

これからの人生が少し不安。

 

それだけでも、話していいのです。

 

そして、相談する前に自分の気持ちをきれいに整理しておく必要もありません。

 

何を相談したらいいのかわからない。

 

そう伝えるところから始めても構いません。

 

このまま一年過ぎる前に

Bさんが相談しようと思ったきっかけは、ある朝のことでした。

 

いつものようにテレビをつけて、何となく座っていました。

 

特に見たい番組があったわけではありません。

 

そのとき、ふと思ったそうです。

 

このまま一年、二年と過ぎていくのだろうか。

 

その気持ちが、相談への一歩になりました。

 

相談したからといって、その日に人生の目標が決まったわけではありません。

 

新しい趣味が突然見つかったわけでもありません。

 

でも、一人で同じことを考え続ける時間は変わり始めました。

 

何をしたらいいかわからないという気持ちの奥に、

自分はこれからどう生きたいのかを考えたいという思いがあることにも気づきました。

 

もし今、あなたにも、

 

このままでいいのだろうか。

 

という気持ちが少しでもあるなら、その感覚を大切にしてみてください。

 

定年まで、仕事や家族のために頑張ってきた人ほど、自分自身が何を望んでいるのかを考える時間は少なかったかもしれません。

 

だから、すぐに答えが出なくてもいいのです。

 

ただ、一人で答えが出るまで考え続けなくてもいいのです。

 

まず一度、誰かに話してみる。

 

その時間が、これからの人生を考えるきっかけになることがあります。

 

65歳は、何かが終わるだけの年齢ではありません。

 

これまでの役割から少し離れて、自分が大切にしたいものを見つけていく時間の始まりにもできます。

 

何をしたいかわからない。

 

そのままの言葉を持って、相談に来てください。

 

そこから一緒に整理していきましょう。

 

U-LaLaカウンセリングのご案内

U-LaLaでは、心理学・脳科学を取り入れながら、一人ひとりのお話をやさしくお聴きしています。

 

オンライン・電話でも対応可能です。

 

何を相談すればいいかわからないという状態からでも大丈夫です。

 

これからの人生をどう過ごしたいのか。

 

一人で答えを探し続けるのではなく、まず今の気持ちを言葉にするところから始めてみませんか。

 

相談することは、これからの人生を誰かに決めてもらうことではありません。

 

これからの自分を、自分自身で見つけていくための一歩です。

 

▶ ご予約・詳細はこちら
https://www.human-dream-labo-kokoro.com/

 

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