「友達だったのに…」職場でライバルになってしまった瞬間 〜比べたくなかった、でも心がざわついた〜
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「一緒に喜べない自分がイヤでした」
職場で一緒に頑張ってきた“仲間”が、ある日を境に“ライバル”のように感じてしまう瞬間。
比べたくないのに比べてしまう。祝福したいのにモヤモヤしてしまう。
今回は、そんな葛藤に揺れたPさんのエピソードを通して、心がざわつく背景と整え方を探ります。
◾️相談者事例(Pさん・30代・事務職・女性) Pさんは同じ部署の同僚Aさんと、入社以来仲良くしてきました。
「一緒に残業して、上司の愚痴も言い合って…。大げさに言えば“戦友”みたいな存在でした」
けれどある日、Aさんが社内表彰を受けたとき、Pさんの心はざわつき始めました。
「その瞬間、頭では“よかったね”って思ってるのに、心がうまくついていかなくて…。
そんな自分にびっくりしたし、イヤにもなりました」
それ以来、Aさんの発言や行動に敏感になり、距離を取ってしまうようになったそうです。
◾️心理学解説
このような気持ちの揺れには、心理学の「社会的比較理論」と「自己効力感」が深く関わっています。
・社会的比較理論:自分と他人を比べて、無意識に自分の価値を測ろうとする心の働き ・自己効力感:自分はやれる、という内なる感覚
仲が良かった人の「評価される姿」は、自分の立ち位置を再確認させる鏡のような存在になります。
そんなとき、心の中ではこんなせめぎ合いが起こります:
(1) 友達として祝福したい
(2) 自分と比べて焦る
(3) 「そんな風に思いたくない」と自分を責める
この連鎖が、心のざわつきや自己否定を生むのです。
そんなときにかけたい言葉があります。
・「今は揺れてもいい。心は正直なだけ」
・「比べるのは、それだけ頑張ってきた証拠」
・「私は私で、ちゃんと歩んでる」
・「この気持ちも、ちゃんと意味がある」
・「また笑って話せる日がきっとくる」
◾️脳科学解説
脳は変化にとても敏感です。
・扁桃体:感情の警報装置。変化や不安にすばやく反応する
・前頭前野:感情のブレーキ役。思考や理性のコントロールに関与
・海馬:過去の感情や記憶と現在の出来事を結びつける
Pさんの場合、Aさんの受賞が「私だけが取り残されるかも」という無意識の不安を引き起こし、扁桃体が強く反応。
すると前頭前野の働きが一時的に弱まり、理性的な判断よりも“ざわざわした感情”が表に出やすくなります。
この状態で無理に前向きになろうとすると、かえって苦しくなるのです。
だからこそ、感情の波が落ち着くまで、自分にやさしくすることが必要です。
◾️声紋分析から見えたこと Pさんの声紋には、「視感覚(ブルー〜マゼンタ)」が強く表れ、「社会軸(マゼンタ)」も高く出ていました。
・視感覚(ブルー〜マゼンタ):物事を広く見渡す力。人の変化や空気の微細なズレに敏感。
・社会軸(マゼンタ):チームや周囲との調和を大切にする。“みんなのために”を優先しがち。
このタイプの人は、周囲に敏感であるがゆえに「関係のズレ」にストレスを感じやすくなります。
Pさんもまた、“仲間だった存在が一歩先に行く”ことで、自分が置いていかれたような寂しさを抱えていました。
でもこれは、感受性が豊かだからこそ生まれる自然な反応です。
◾️セルフケアの提案 ① U-LaLa446 呼吸法(落ち着きの呼吸)
やり方:背筋を伸ばし、鼻から4秒吸う → 4秒止める → 口から6秒吐くを5分繰り返す。
効果:感情の高ぶりを鎮め、扁桃体の過敏反応を和らげる。気持ちの波を整える。
備考:丹羽真一, 2019, 福島県立医科大学/Nivethitha et al., 2016, J Clin Diagn Res
② “小さな成功”メモ(3つのよかったこと日記)
やり方:寝る前に「今日よかったこと」を3つ書き、その理由をひとこと添える。
効果:達成感を自分の中に積み重ねることで、自己効力感を取り戻す。
備考:島井哲志, 2010, 関西学院大学/Seligman et al., 2005, American Psychologist
◾️Pさんの声
「最初は、“こんな自分イヤだ”って思ってました」
「でも、声紋で“社会の中で頑張る人”って言ってもらって、涙が出るくらいホッとしました」
「少しずつでいい。自分を責めずに、ちゃんと自分を認めたいです」
◾️カウンセラー視点
Pさんのように感受性が高い方ほど、“自分を後回し”にしがちです。
関係を大切にしながら、自分の価値をもう一度見つめ直す。
そんな時間をともに過ごせたことが、私にとっても大切なひとときになりました。
◾️まとめ 「友達だったのに…」
その感情の裏側には、“大切だったからこそ”の思いがあります。
その気持ちにフタをせず、静かに向き合うことが、やがてあなた自身の力になります。
比べるよりも、自分を味方にする関係性を、少しずつ築いていきましょう。
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