カウンセリング当日マニュアル
―「何から話せばいいかわからない」と感じる方へ
◾️はじめに
このマニュアルは、初めてカウンセリングを受ける方が安心して話せるように作成しました。
「うまく話さなきゃ」「何を言えばいいかわからない」と感じている方も大丈夫。
カウンセリングでは、話の“うまさ”よりも、“そのままの気持ち”が大切にされます。
ここでは、相談前の準備・気持ちの整え方・よくある感情・セルフケア方法をまとめています。
◾️1. カウンセリング前に知っておきたいこと
・悩みがまとまっていなくても大丈夫です
・「相談する内容が思い浮かばない」ときも、正直に伝えてOKです
・沈黙もひとつの“整理の時間”として大切にします
・話す順番や優先順位を決める必要はありません
・無理に“がんばらなくていい場”としてご利用ください
◾️2. なぜ「話せない」と感じるのか(心理学と脳科学の視点)
・自己効力感が低下していると、「どうせ話してもムダかも」と感じてしまう傾向があります
・「学習性無力感」状態では、心ががんばることをやめている場合もあります
・脳の“前頭前野”が疲れていると、うまく言語化できなくなります
・“扁桃体”が緊急モードになると、不安や恐怖が先に立ち、落ち着いて話せなくなります
・これは「話したくない」のではなく、「脳が話せない状態」にあるということです
◾️3. 声紋分析から見る“話しにくさ”の理由
・視感覚(ブルー〜マゼンタ)優位の方は、頭の中で整理するのが得意な一方、感情の言語化が苦手な傾向があります
・相手軸(ターコイズ)が強い方は、「ちゃんと話さなきゃ」「迷惑をかけたくない」と考えすぎてしまうことがあります
・声紋分析で自分の感覚タイプや行動軸を知ることで、「うまく話せない自分」への理解とやさしさが生まれます
◾️4. 話すための準備ワーク(3つの質問)
いま、身体はどんな感じですか?(例:肩がこっている、呼吸が浅い)
今日ここに来た理由はなんですか?(例:モヤモヤがつらくて/人と話したかった)
話せることだけで大丈夫。どんなふうに進めたいですか?(例:聞いてほしいだけ、質問してほしい)
◾️5. 話す前におすすめのセルフケア
① U-LaLa446 呼吸法(落ち着きの呼吸)
やり方:背筋を伸ばし、鼻から4秒吸う → 4秒止める → 口から6秒吐くを5分繰り返す。
効果:副交感神経を高め、不安やストレスを鎮め、心拍・血圧を安定させる。
備考:丹羽真一, 2019, 福島県立医科大学/Nivethitha et al., 2016, J Clin Diagn Res
② “小さな成功”メモ(3つのよかったこと日記)
やり方:寝る前に今日「できたこと・よかったこと」を3つノートに書き、その理由をひと言添える。
効果:小さな達成感の積み重ねで自己効力感を高め、幸福感が持続、抑うつ症状を軽減。
備考:島井哲志, 2010, 関西学院大学/Seligman et al., 2005, American Psychologist
◾️6. カウンセリング中によくある感情
・「こんなこと話していいのかな」→ もちろん大丈夫です。感じたことすべてに意味があります
・「うまく言えない」→ 言葉にしなくても、表情や雰囲気からも大切な情報が伝わっています
・「泣いてしまいそう」→ 涙は心のデトックス。無理に止めず、そのままでいてください
・「何も話せなかったらどうしよう」→ 話さない時間も含めて、“今のあなた”に合った時間になります
◾️7. 最後に
カウンセリングは、「話せる人」になるための訓練ではありません。
「言葉にならない気持ちを、そのまま持ち込んでもいい場所」です。
あなたがあなたらしくいられること。それが一番大切にされる時間です。
どうぞ安心して、お越しください。
▶ U-LaLaカウンセリングの詳細はこちら
https://www.human-dream-labo-kokoro.com/