「やる気が出ない日」が増えたら要注意。脳が出している大切な5つの兆し。
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自己肯定感・生き方の迷い
初めての方
「最近、前より気力がわかない」「朝がつらい日が増えた」。
それは“怠け”でも“年のせい”でもありません。
実は脳が、あなたに「ちょっと立ち止まってほしい」とサインを送っているのかもしれません。
今回ご紹介するのは、50歳女性Pさんの体験です。
「やる気が出ない日」が増えてきたとき、彼女の脳と心に何が起きていたのでしょうか?
◾️脳が出している大切な5つの兆し
以下のようなサインが増えているとしたら、脳が「ちょっと休ませて」と訴えている証かもしれません。
・朝起きてもスッキリせず、1日中ぼんやりしている
・何もしていないのに、いつも疲れている気がする
・興味のあったことが「面倒」に感じるようになった
・人と話すのが億劫で、ひとり時間ばかり過ごしている
・「自分は何をしているんだろう」と虚しさを感じる
こうした変化は、気合いや根性で乗り越えるものではありません。 脳と心にやさしく目を向けるタイミングかもしれません。
◾️相談者事例
Pさん(50歳・女性)は、夫とふたり暮らし。
アルバイトを週3日しながら、のんびりとした生活を送っていました。
子どもたちは独立し、家事の負担も減ったはずなのに、ここ1年ほど「やる気が出ない日」が増えてきたといいます。
「朝起きても何もしたくなくて…。一日中ぼーっとして、気づくと夕方。誰かと会話したのも、数日前が最後だったりして。
自分が何のために生きているのか、ふとわからなくなることがあるんです」
家族との関係も悪くない。体もどこかが痛いわけじゃない。
でも、心の奥にずっと“空白”のようなものが広がっていたとPさんは振り返ります。
◾️心理学解説
Pさんのような状態は、心理学では「学習性無力感」や「自己効力感の低下」と呼ばれます。
・学習性無力感…がんばっても報われない経験が続くと、「どうせ何をしても無駄」と感じてしまう状態。
・自己効力感…「自分はできる」と感じられる力のこと。これが下がると、行動の意欲も落ちます。
Pさんは過去に、家族や仕事の中で「がんばっても報われない経験」を重ねてきたのかもしれません。
それが今、“やる気”という形で表面化している可能性があります。
◾️脳科学解説
脳の中でも「前頭前野(ぜんとうぜんや)」は、やる気・計画・感情のコントロールに関わる大事な場所です。
この前頭前野は、ストレスや疲れがたまると働きが落ちてしまいます。
特に、
(1) 感情を感じる「扁桃体(へんとうたい)」が過敏になる (2) 記憶をつかさどる「海馬(かいば)」が不安記憶を強く残す
といった変化があると、前頭前野の働きがさらに下がり、「何もやる気がしない」状態になってしまうのです。
◾️声紋分析:判断基準と行動軸の偏り
Pさんの声紋では、「視感覚(ブルー〜マゼンタ帯)」がとても強く出ていました。
・視感覚(ブルー〜マゼンタ)…物事を客観的に見る、完璧にやろうとする意識
また、行動軸は「社会軸(マゼンタ)」が高く、「自分のため」よりも「誰かの役に立ちたい」が強く表れていました。
このタイプは、「自分はまだまだ頑張らないと」と感じやすく、疲れていても無理をしてしまう傾向があります。
やる気が出ない状態は、まさに“脳と
心のブレーキ”だったのです。
◾️セルフケアの提案
① U-LaLa446 呼吸法(落ち着きの呼吸)
やり方:背筋を伸ばし、鼻から4秒吸う → 4秒止める → 口から6秒吐くを5分繰り返す。
効果:副交感神経を高め、不安やストレスを鎮め、心拍・血圧を安定させる。
備考:丹羽真一, 2019, 福島県立医科大学/Nivethitha et al., 2016, J Clin Diagn Res
② “小さな成功”メモ(3つのよかったこと日記)
やり方:寝る前に今日「できたこと・よかったこと」を3つノートに書き、その理由をひと言添える。
効果:小さな達成感の積み重ねで自己効力感を高め、幸福感が持続、抑うつ症状を軽減。
備考:島井哲志, 2010, 関西学院大学/Seligman et al., 2005, American Psychologist
③ グリーンマインドフル(自然を味わう瞑想)
やり方:自然の景色やお茶を味わいながら、香り・音・光の感覚に意識を向ける。雑念が出たらまた感覚に戻す。
効果:ストレス・不安を軽減し、感情調整や集中力を高める。
備考:越川房子, 2019, 筑波大学/Goyal et al., 2014, JAMA Intern Med
◾️クライエントさんの声
朝からずっと何もする気になれなくて、テレビをぼーっと見ているだけの毎日でした。
正直、自分がこんなに疲れていたなんて、カウンセリングで話すまでまったく気づけませんでした。
「生活はできているし、大丈夫」と思い込んでいたけれど、実は心の奥がスカスカだったんです。
カウンセラーさんに「それは“脳のブレーキ”かもしれません」と言われて、やっと自分を責めるのをやめようと思えました。
すすめてもらったのは、呼吸法と“よかったことメモ”。
最初は半信半疑だったけど、5分の深呼吸をして寝る前に一言書く。それだけで、ほんの少しずつ心が落ち着いてきたんです。
朝起きたときの“重だるさ”が前より軽くなって、「今日どうしようかな」って考えられる日も増えてきました。
まだ波はありますが、「これなら続けられる」って思えるようになったのが、自分でもうれしい変化です。
◾️カウンセラー視点
Pさんは「やる気が出ない自分」を責めていましたが、実は脳と心が「立ち止まって回復する時間」を求めていたのです。
私たちがカウンセリングの現場でよく見る「脳のサイン」は、次の5つの変化に表れます。
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朝が起きにくくなったり、午前中ずっとぼーっとしている 例:Pさんも「気づいたら夕方だった」と話されていました
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好きだった趣味に手が伸びない 例:「読書も音楽も、最近はなんだか面倒で…」という声を多く聞きます
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人と話すのが億劫になる 例:「電話が鳴っても出られない」「誰とも話さない日がある」
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予定を立てても、実行できずに終わる 例:「掃除しようと思ってたのに、体が動かなかった」
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ふとした瞬間に虚しさや孤独を感じる 例:「私、この先何がしたいんだろうって考えてしまう」
これらはすべて“脳の働き”と関係があります。
今のPさんは呼吸やメモの習慣を通じて、少しずつ「整える時間」を取り戻し、自分のリズムで日々を過ごせるようになってきています。
◾️まとめ
「やる気が出ない日」は、あなたの中のサインかもしれません。
それは「甘え」ではなく、「今まで頑張ってきた証」。
まずは深呼吸から。少しずつ、自分をいたわる時間を増やしていきましょう。
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