一生懸命やっているのに、なぜか心が満たされない。 周りからは「頑張ってるね」と言われるけど、自分ではその実感がない。

 

そんなふうに、心のどこかがずっと「空っぽ」のままという感覚、ありませんか？

 

今回のテーマは、「がんばっても満たされない」理由について。

 

40歳の会社員Rさんの事例をもとに、脳や心の仕組み、そして声の傾向から その理由を一緒にひもといていきます。

 

◾️相談者事例：Rさんのエピソード

Rさん（40歳・男性・営業職）は、日々外回りの仕事に追われながらも、 数字を落とさないよう全力でがんばってきました。

 

職場では「まじめ」「責任感がある」と評価されてきましたが、 本人はなぜか、達成感や充実感を感じることができませんでした。

 

「目標を達成してもホッとするだけ。うれしいっていう感覚はあまりないんです」

 

そう話すRさんは、仕事帰りにコンビニに寄って無意識に甘いものを買ってしまうことも。

 

「何かが足りない」と感じるその正体が、自分でもわからずにいました。

 

◾️心理学の視点：

自己効力感のすり減り

心理学では、こうした状態は「自己効力感の低下」や「学習性無力感」に近い状態といえます。

 

自己効力感とは、「自分にはできる」と信じられる気持ちのこと。

 

Rさんのように常に外から評価されることで動いていると、 「自分の内側から出た満足感」を感じにくくなる傾向があります。

 

特に、達成しても「次はもっとやらなきゃ」と思ってしまうと、 成功が“安心”ではなく“プレッシャー”になってしまうのです。

 

 

◾️脳科学の視点：

前頭前野と扁桃体のアンバランス

脳のしくみで見ると、「やる気」や「目標達成」をコントロールしているのは前頭前野という部分。

 

ここは計画や判断、集中力をつかさどる司令塔のような役割を持っています。

 

一方、ストレスや不安を感じると反応するのが扁桃体です。

 

Rさんの場合、達成のたびに安心する前に「もっと頑張らなきゃ」と反応していたため、

扁桃体がいつも“緊張モード”で動いていた可能性があります。

 

結果として、前頭前野の働きがうまく機能せず、

「考えすぎ」「疲れやすい」 「本当の喜びを感じられない」といった状態に陥っていたのかもしれません。

 

 

◾️声紋分析：

聴感覚優位・相手軸が強い傾向

Rさんの声紋分析では、

・判断基準：聴感覚（イエロー〜ターコイズ）

・行動基準：相手軸（ターコイズ） の傾向が顕著でした。

これは、「相手の期待に応えよう」とする意識が強く、 自分の感覚よりも「どう思われるか」に敏感な状態を表しています。

また、ターコイズが優位な方は、対話や共感にすぐれていますが、 相手に合わせすぎることで「自分の満足」が置き去りになりやすい傾向もあります。

 

 

◾️セルフケアの提案

① U-LaLa446 呼吸法（落ち着きの呼吸）

やり方：背筋を伸ばし、鼻から4秒吸う → 4秒止める → 口から6秒吐くを5分繰り返す。

効果：副交感神経を高め、不安やストレスを鎮め、心拍・血圧を安定させる。

備考：丹羽真一, 2019, 福島県立医科大学／Nivethitha et al., 2016, J Clin Diagn Res

 

 

② “小さな成功”メモ（3つのよかったこと日記）

やり方：寝る前に今日「できたこと・よかったこと」を3つノートに書き、その理由をひと言添える。

効果：小さな達成感の積み重ねで自己効力感を高め、幸福感が持続、抑うつ症状を軽減。

備考：島井哲志, 2010, 関西学院大学／Seligman et al., 2005, American Psychologist

 

 

◾️クライエントさんの声

毎日仕事に追われて、「何のためにやってるんだろう」と感じてました。

 

つらいときほど笑顔でいなきゃと思ってたけど、心の中はずっと空っぽだったんです。

 

声を分析してもらって、「自分よりも相手を優先してきたこと」にようやく気づけました。

 

カウンセラーさんにすすめられた呼吸法と“よかったことメモ”をやってみたら、

 

はじめはピンとこなかったけど、2週間くらいで少しずつ気持ちがやわらいできて。

 

「今日も一日よくやったな」って、夜に思える日が増えました。

 

少しずつだけど、自分のこともちゃんと大事にしていいんだって思えてきています。

 

 

◾️カウンセラー視点

Rさんは、「やりたいからやる」ではなく「やらなきゃいけないからやる」で動いていました。

 

声を通して見えた“相手軸”の強さは、優しさの裏返しでもあります。

 

だからこそ、自分の本音を見つけてあげることが大切なんです。

 

 

◾️まとめ：

満たされなさは「がんばりの証」かもしれません

「がんばっても満たされない」と感じるのは、あなたの感受性が高い証拠かもしれません。

 

誰かのために、ちゃんと応えようとする優しさがあるからこそ。

 

でも、ほんの少し立ち止まって「自分のための時間」を持つだけで、 その優しさは“疲れ”ではなく“エネルギー”に変わっていきます。

 

あなたのがんばりが、あなた自身の笑顔にもつながりますように。

 

 

◾️U-LaLaカウンセリングのご案内

・U-LaLa（うらら）では、心理学・脳科学・声紋分析を組み合わせたやさしいカウンセリングを提供しています。

・2025年8月より一般社団法人 日本認知・行動療法学会（CBT学会）会員として活動を開始。

　最新エビデンスに基づく認知行動療法（CBT）を中心とした支援体制を強化し、“根本改善”を加速します。

・6 秒の声から、あなたの“判断基準”と“行動基準”がわかります。

・オンライン・電話でも対応可能です。 ・初回は無料でご相談いただけます。

　お気軽にお問い合わせください。

 

▶ ご予約・詳細はこちら https://www.human-dream-labo-kokoro.com/

 

 

#がんばっても満たされない #営業職の悩み #心が空っぽ #自己効力感低下 #前頭前野の疲れ #扁桃体ストレス #声紋分析 #相手軸が強い #聴感覚優位 #満たされない理由 #日々の疲れ #自分を労る #無意識のストレス #やさしいカウンセリング #U-LaLa #心理学の力 #脳科学で理解 #自己肯定感アップ #落ち着きの呼吸 #よかったこと日記 #小さな成功 #セルフケア習慣 #本当の自分 #40代男性の悩み #共感カウンセリング