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自分を責める癖:内なる声を味方に変える方法

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仕事・キャリアの悩み

初めての方

「またやってしまった」「どうして自分はこんななんだろう」

 

そんなふうに、自分を責めてしまうことはありませんか?

 

まるで心の中に、厳しい監督が住んでいるかのように。ほんの小さなミスや、誰にでもある疲れさえも、あなたを責め立ててくる声がある。

 

今回ご紹介するのは、住宅販売会社で営業として働く35歳・Kさんの物語です。

 

忙しさに追われるなかで、いつしか「自分を責める癖」が根づいてしまったKさん。

 

カウンセリングを通してその声と向き合い、「味方」に変えるきっかけを見つけた体験をご紹介します。

 

 

◾️相談者事例(Kさんのエピソード)

Kさんは住宅販売会社の営業として日々多忙を極めています。

月末の数字、クレーム対応、チームとの連携。

「誰よりも頑張らなきゃ」という思いが強く、うまくいかなかった日は帰り道にひとり反省会。

「自分は営業に向いてないのかも」

そんな考えが、ふとした瞬間に頭をよぎるようになりました。

ある日、ふと鏡に映る自分の顔を見て、「疲れてるな…」と感じたのが、相談のきっかけでした。

 

 

◾️心理学解説(自己効力感・内的対話)

Kさんのように、責任感が強くまじめな方ほど「自分への評価」が厳しくなりやすい傾向があります。

心理学ではこの状態を「自己効力感の低下」といいます。

自己効力感とは、「自分にはできる」「なんとかなる」と信じる気持ちのこと。

これが下がると、小さな失敗を過大評価してしまい、自分の内側から否定的な声が出てきやすくなるのです。

この否定的な声は、心理学で「内的対話(セルフトーク)」と呼ばれ、私たちの感情や行動に大きく影響します。

 

 

◾️脳科学解説(前頭前野・扁桃体・海馬の関係)

では、脳の中ではどんなことが起きているのでしょうか?

自分を責める思考が強いと、脳の「扁桃体(へんとうたい)」が過敏に反応しやすくなります。

扁桃体は「不安」「恐れ」といった感情を感じる場所です。

また、思考や判断をつかさどる「前頭前野」はストレスが高い状態ではうまく働きません。

つまり、不安が強まり、冷静に考える力が落ちてしまうのです。

さらに「海馬(かいば)」は記憶をつかさどる部分ですが、ストレスが続くと記憶の整理もうまくいかず、

過去の失敗ばかりがフラッシュバックのように思い出されてしまいます。

 

 

◾️声紋分析(Kさんの傾向)

Kさんの声紋には、聴感覚(イエロー〜ターコイズ)の色帯域が強く出ていました。

・判断基準:聴感覚(イエロー~ターコイズ) ・行動基準:相手軸(ターコイズ)

これは、「相手の反応をとても敏感に感じ取り、空気を読んで動く」タイプの特徴です。

Kさんは「相手の期待に応えたい」という気持ちが強く、無意識に“自分よりも他人”を優先する傾向がありました。

この「相手のため」が強い傾向は、協調性や気配りの面ではとても優れた力です。

しかし一方で、次のような影響が見られます:

・自分の気持ちや体調を後回しにしてしまう ・断ることが苦手で、つい引き受けすぎてしまう

・相手の反応に過敏になり、「嫌われていないか」と気になりやすい

・失敗や誤解があると、自分を強く責めてしまう

 

Kさんの場合も、「まわりのために」とがんばる気持ちが強すぎて、自分の疲れやつらさに気づきにくくなっていたのです。

 

だからこそ、相手からの評価や反応に一喜一憂し、「もっと頑張らなきゃ」という思考ループに入りやすかったのです。

 

 

 

◾️セルフケアの提案

① U-LaLa446 呼吸法(落ち着きの呼吸)

やり方:背筋を伸ばし、鼻から4秒吸う → 4秒止める → 口から6秒吐くを5分繰り返す。

効果:副交感神経を高め、不安やストレスを鎮め、心拍・血圧を安定させる。

備考:丹羽真一, 2019, 福島県立医科大学/Nivethitha et al., 2016, J Clin Diagn Res

 

 

② U-LaLa “小さな成功”メモ(3つのよかったこと日記)

やり方:寝る前に今日「できたこと・よかったこと」を3つノートに書き、その理由をひと言添える。

効果:小さな達成感の積み重ねで自己効力感を高め、幸福感が持続、抑うつ症状を軽減。

備考:島井哲志, 2010, 関西学院大学/Seligman et al., 2005, American Psychologist

 

 

③ U-LaLa グリーンマインドフル(自然を味わう瞑想)

やり方:自然の景色やお茶を味わいながら、香り・音・光の感覚に意識を向ける。雑念が出たらまた感覚に戻す。

効果:ストレス・不安を軽減し、感情調整や集中力を高める。

備考:越川房子, 2019, 筑波大学/Goyal et al., 2014, JAMA Intern Med

 

 

◾️クライエントさんの声(Kさん)

チームの営業成績が思うように伸びず、自分ばかりが空回りしているように感じていました。

 

「また迷惑をかけてしまった」「なんで自分はできないんだろう」──そんなふうに落ち込む日が続いていたんです。

 

でも今振り返ると、まわりに頼るのが苦手で、なんでも自分ひとりで抱えこもうとしていたことに気づきました。

 

カウンセラーさんから「Kさんの声には“相手のため”が強く出てますね」と言われて、ハッとしたのを覚えています。

 

そこから、「呼吸法」と「よかったことメモ」を夜の習慣にしました。

 

最初は半信半疑だったけど、呼吸をゆっくり意識するだけで、寝る前のざわざわが静かになっていって。

 

気がつけば、朝起きたときの気持ちも、少しずつ落ち着いてきたんです。

 

これまで、自分の中の声にずっとダメ出しばかりしてたけれど。

 

今は「よくがんばってきたよ」と、やさしく声をかけてあげられる気がしています。

 

この感覚を忘れたくないので、これからも少しずつ続けていきたいと思っています。

 

 

◾️カウンセラー視点

Kさんは、仕事にも人にもとてもまじめに向き合ってこられた方です。

 

でも、そのぶん「自分だけが頑張れていない」と思い込んでいた部分がありました。

 

声から見える感覚の偏りと、脳の仕組みを丁寧にお伝えすることで、「責めていたのは“自分の声”だった」と気づかれたのが大きな転機でした。

 

 

◾️まとめ

「自分を責める声」が出てきたとき、それは“あなたが一生懸命生きてきた証拠”です。

 

その声を否定するのではなく、少しずつ、やさしい声に変えていくことができます。

 

自分の内なる声と向き合うことは、決して弱さではなく“新しい強さ”です。

 

あなたの心にも、そっと毛布をかけるようなあたたかさが届きますように。

 

 

◾️U-LaLaカウンセリング案内

・U-LaLa(うらら)では、心理学・脳科学・声紋分析を組み合わせたやさしいカウンセリングを提供しています。

 

・2025年8月より一般社団法人 日本認知・行動療法学会(CBT学会)会員として活動を開始。

最新エビデンスに基づく認知行動療法(CBT)を中心とした支援体制を強化し、“根本改善”を加速します。

 

・6秒の声から、あなたの“判断基準”と“行動基準”がわかります。

・オンライン・電話でも対応可能です。

・初回は無料でご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。

・▶ ご予約・詳細はこちら https://www.human-dream-labo-kokoro.com/

 

 

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